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Q:私たち夫婦は菩提寺をもたず、特定の宗教宗派の信徒ではありません。亡くなったら公立霊園の合同墓に埋葬される予定です。とはいえ、葬儀は仏教式でやってほしいし、残された家族には負担にならない程度の供養はしてほしいと思っています。先日、戒名には相場があると聞きました。20万円から100万円くらいかかるとも言われていますが、戒名はそんなに高いものなのでしょうか? 戒名は付けないことも可能でしょうか? A:戒名とは、仏教徒として付けられる名前のことです。生前の生き方などに配慮して名前が付けられます。戒名には上下や良悪の差はないとは言うものの、実際にはお布施の金額によって長くなったり短くなったり、ランクが変わったりすることはあります。戒名を付けるか、どれくらいのランクの戒名にするかは、ご本人の仏教徒としてのお気持ちしだいです。もちろん、戒名を付けないということも可能です。その場合、位牌には「○○○○之霊位」と俗名が書かれます。 ●191-1 戒名の付けられ方と金額 戒名とは、仏教において受戒によって与えられる仏教徒としての名前のことです。実際には亡くなった後で僧侶から付けられる名前です。 戒名は得度式を終えて出家した人に与えられてきました。一般には、仏教に帰依して帰敬式と呼ばれる作法を終えたときに与えられます。 一般的には、男性は「◎◎院○○□□居士」、女性は「◎◎院○○□□大姉」となります。このうち□□の部分が戒名となります。例えば、真田幸村は「大光院殿日道光白居士」、福沢諭吉は「大観院独立自尊居士」、美空ひばりは「茲唱院美空日和清大姉」などがあります。 戒名は、仏教への貢献度、社会的業績、性別、年齢、人柄、生前の生き方などに配慮して付けられます。よく「お布施しだいで良い戒名がもらえる」と言われますが、そもそも戒名に上下、良悪はありません。戒名は故人の人柄に応じて付けられると理解してください。 とはいえ、実際にはお布施の金額によって戒名にランクがあることもまぎれもない事実です。例えば「信士・信女」で20万~30万円、「居士・大姉」で30万~50万円、「院号」で50万~100万円と言われます。 無宗教の人や戒名にこだわらない人は、一般に「○○○○之霊位」というように俗名(生前の名前)を用い、位牌などに記入します。 ●191-2 宗派ごとの特徴 戒名は宗派によって、以下のような特徴があります。故人の宗派を知る、自身のルーツを探るなどの手掛かりになります。 ・浄土真宗…戒名とは言わず法名と言います。戒名の上(道号)に男性は釈、女性は釈尼と付きます。 ・浄土宗…院号(◎◎院)のあとに「誉」の字が入ります。西山派は「空」、名越派は「良」、時宗は「阿」の一字が入ります。 ・日蓮宗…「日」の字が入ります。 ・真言宗…「真」や「金剛」などが入ります。 ・曹洞宗…院号に「軒」や「庵」が使われることがあります。 |