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●89-1 仏花のならわし 先祖を供養するための仏壇や、遺骨を収めるお墓に仏花を供えるならわしがあります。お盆やお彼岸の季節には、生花店の店先に仏花が並んでいるのを見かけることがありますね。今回は仏花についてのお話です。 仏花を供えるというのは、仏教の仏さまを敬う気持ちを花で表すものです。新鮮で綺麗な仏花を仏前に供えることで、仏さまの世を綺麗にしてあげるという意味があります。以下、仏花の基本ルールについてまとめました。 仏花の基本ルール 意味 2束1組 仏壇や墓石の左右両側にある花瓶、花指しに同じ仏花を対称に活ける。 本数は奇数 仏花の本数は奇数、3本、5本、7本がよいとされる。 色 本数で変わる。3本は白、黄、紫。5本は白、赤、黄、紫、ピンク。全体的に明るい色の花を選ぶ。 形 一本の長めの花を中心にして、色のバランスを整えながら、ひし形に束ねる。 ●89-2 仏花の花言葉 花に使われる代表的な花と花言葉を紹介します。組み合わせの参考にしてください。 仏花 花の色 花言葉 菊 赤、ピンク、白、黄、オレンジ、青、紫、緑、茶、複色 高貴、高潔、高尚 小菊 白、薄紫 愛情、真実、幸福 カーネーション 赤、白、ピンク、黄、オレンジ、紫 尊敬、感謝、慕情、気品 百合 赤、白、ピンク、黄、オレンジ、緑、複色 純粋、無垢、威厳、上品 アイリス 白、青、青紫、赤紫、黄 優雅、希望、信頼 キンセンカ 黄、オレンジ 悲嘆、悲哀、初恋 キンギョソウ 赤、オレンジ、白、ピンク、黄色、複色 清純、快活 リンドウ 青、紫、白 正義、勝利、誠実、貞節 グラジオラス 赤、ピンク、白、黄、オレンジ、青、紫、緑 誠実、記憶、思い出、忘却 ケイトウ 赤、ピンク、オレンジ、黄、白 オシャレ、気取り、風変わり 仏花には生花をもちいるのが基本です。ただし、頻繁に仏花を買い替えるのは経済的にも負担が重くなります。そこでひと工夫。茎を少しずつ切ることで水の通りがよくなります。漂白剤を少し入れて茎のぬめりをとることも長持ちにつながるそうです。市販の仏花用鮮度保持剤を使用してもよいでしょう。 また、仏花は必ず生花である必要はありません。仏花用の造花も市販されていますので、使用してみてもよいでしょう。 ひとつ気をつけたいのは、仏花に使ってはいけない花があることです。彼岸花のように毒のある花や臭いがきつい花、棘のあるバラなどは仏花として使えません。また、散りやすい花や傷みやすい花は、長持ちしないため使いません。気をつけてくださいね。 |